近年光触媒塗料が人気ですが、外壁塗装工事の代金も高く、実は欠点もあることは知られていません。

 

人気の理由として利点ばかり見られる光触媒塗料ですが、高い工事代金を払うわけですから、しっかりと欠点についても向き合う必要があります。

 

こちらでは、光触媒塗料の価格と欠点についてみていきたいと思います。

光触媒塗料の価格

光触媒塗料の価格は平米あたりの計算で、4500円から5000円とかなり高い価格の塗料です。

 

現在主流のシリコン塗料を利用した場合には、平米あたり2500円から3000円であることを考えると、1.5倍ほども価格が違うことがわかってもらえると思います。

 

光触媒塗料は耐用年数が15年から20年と長いために、耐用年数で割るとシリコン塗料と比べても1年あたりの支出は変わらないように見えますが、実際にはこの計算はもう少し深く考える必要があります。

耐用年数が長いことが必ずしも得でない理由

耐用年数が長いことで外壁塗装をしなくてもよい期間が長くなるわけですから、耐用年数で支出した金額を割れば1年あたりのメンテナンス費用の点で、耐用年数が長い塗料を選ぶほうが有利であることは間違いありません。

 

ただし、家のメンテナンスというのは同時に行うことで足場代などを節約できることもあって、一部だけ耐用年数が長くてもその他メンテナンス箇所と、修理する時期を合わせることが難しくなってしまいます。

 

一般の大きさである家では、足場代は20万円から30万円となっていますので、例えばサイディングのコーキング部分を修理するとしたら、このタイミングで外壁塗装をすれば足場代が節約できるのに、メンテナンス時期がずれることで、2重に足場代がかかってしまうというわけです。

 

せっかく耐用年数の点でトータルコストを安くしようとしても、実はあまり意味がないということも良くある話なのです。

 

もちろん、外壁塗装をする業者としてはあなたが気に入ったものを使ってもらえればそれでよいので、わざわざこういった話をすることは少ないですし、工事を多くこなしてくれればその分儲かるので、わざわざ水を差すようなことは言いません。

 

したがって、耐用年数が長いことで確かに年数単位のメンテナンスコストは安くなるのですが、実際にはコーキングやその他の部位で修理が発生した場合に、無駄に長い耐用年数だと修理のタイミングが合わずに、何度も重複してかかる費用を払うことになるでしょう

光触媒塗料を扱うメーカー

光触媒塗料を扱うメーカーはそう多くありません。

 

光触媒塗料の扱うメーカー塗料の名前
ピアレックステクノロジーズピュアコート
SICコーティングスアートファイン
OPTIMUSオプティマスホワイトペイント
ニュートラルNU-COAT
日本特殊塗料エヌティオ
SurfaPoreサーファーシールド

 

実は光触媒塗料の欠点においても話しますが、日本の塗料メーカーシェアは大手3社で9割を占めていて、ここに挙げているメーカーや塗料はマイナーな部類に入ってしまいます。

 

それが悪いというわけではありませんが、現在の主流ではないということは知っておくべきでしょう。

光触媒塗料の欠点

光触媒塗料の欠点としては、大きくまとめると「価格面」と「施工面」で見ることができます。

 

先進的な技術であることで性能は認められているのですが、普通の塗料よりも高額な価格が施工時の信頼性で考えると、必ずしも機能するかという点で不安が残ります。

 

また光触媒塗料は利点ばかりもてはやされますが、実際には効果も限定的な部分がありますので、その点も確認してもらえたらと思います。

施工に技術が必要なこと

光触媒塗料の施工には技術力が必要であり、光触媒塗料を使った場合のクレームなどは塗料性能によるものというよりも、施工時における技術的な取り扱いによって発生することが多いと記録があります。

 

光触媒塗料はまだ登場したての先進技術ですから、実績などが多いわけではありません。

 

そういったこともあって施工時の信頼性の面で不安が残ります。

 

またローラーで塗るのか吹付なのかというのも違いがあり、外壁や状況によって塗装をする方法が変わってくるので、その選択も技術が必要になるでしょう。

 

 

 

光触媒塗料を使うのは業者としても強みになる反面、施工歴が多い塗料でないためにリスクを抱えることにもなりますので、当然あなたもリスクを抱えることになるというわけです。

大手塗料メーカーの参入がないこと

途中でも話しましたが、日本の塗料については「関西ペイント」「エスケー化研」「日本ペイント」の3社で9割のシェアを占有しています。

 

つまり、普通に外壁塗装をするということになればこの3社の塗料をほとんどの場合使うことになるということを意味しています。

 

しかしながら、この3社で光触媒塗料をまだ販売していないこともあって、使われている塗料が3社でシェア9割を考えると、いかに光触媒塗料が使われていないかが分かると思います。

 

確かに光触媒塗料は防汚機能やセルフクリーニング機能に効果がある塗料ではありますが、大手塗料メーカーが参入していないことを考えると、塗料自体の発展性についてもまだまだ伸びしろがあるのかもしれません。

価格の面でリスクが高いこと

光触媒塗料は耐用年数が15年から20年と長いこともあって、耐用年数でメンテナンスコストを割ると、1年あたりのコストはシリコン塗料やフッ素塗料などとあまり変わりません。

 

しかしながら、これは耐用年数を全うできた場合に限ることであり、例えば災害などで損傷があれば当然塗膜の耐用年数など言ってられない状況になります。

 

初期にかかるコストが高いということは、こういった突発的なリスクや耐用年数を全うできないリスクについても、ある程度負担しなければならないということです。

 

もちろん、光触媒塗料を選ぶ方は耐用年数が長いことだけで、この塗料の使用を選んでいるわけではないと思いますが、初期費用が高くてその効果は年数が経った時に初めて分かるということは知っておきましょう。

濃い色を選ぶことができないこと

光触媒塗料は酸化チタンを利用した塗料であり、酸化チタンは白の顔料として利用されているものです。

 

つまり、光触媒塗料を選ぶということは酸化チタンの白い顔料のおかげで、黒い色などの濃い色を選ぶことができないということになります。

 

もちろん、日本家屋ではあまり奇抜の色を選べないように白い色が混じっているような色を選ぶ必要があるわけで、大きな欠点とはならないかもしれませんが、色の選択に制限があるということは光触媒塗料を使う上で考えておく必要があります。

無機系の汚れには効果がないこと

光触媒塗料の仕組み図

光触媒塗料の性能については、紫外線が酸化チタンの白い顔料に当たると活性酸素が発生して、有機化合物が水と炭酸ガスになるために、防汚性能があるという塗料になります。

 

ここで分かるように有機化合物には効果がありますが、砂など無機系の汚れには効果がありません。

 

もちろん、純粋な無機汚れというのは珍しいことで、少しでも有機化合物があればその部分で汚れを浮かせて、雨によって流すことが可能になりますが、光触媒塗料が全ての汚れに効果があるということではないことは欠点の一つです。

光が当たりにくい場合には防汚効果も薄くなること

上の説明に加えて光触媒塗料は光が当たることで活性酸素が発生するものですから、光が当たりにくいような場所の外壁には効果が薄くなります。

 

名前のように光触媒として機能した場合に防汚性能が発揮できるものですから、どんな場所でも利用できる塗料ではありません。

屋根用の塗料がまだ無いこと

光触媒塗料を扱うメーカーはまだまだ少ないことに加えて、屋根用の塗料がまだ存在していないため、最も恩恵が受けられるはずの屋根に光触媒塗料を利用することができません。

 

またメンテナンスサイクルの関係上、耐用年数が長い光触媒塗料を外壁に塗った場合には、屋根には無機塗料を利用するなどしなければ、メンテナンスサイクルが合わなくなります。

 

これは屋根のほうが雨風にさらされるために外壁よりも劣化が早いために、メンテナンスサイクルを合わせるためには、外壁以上の耐用年数がある塗料を塗る必要があるためです。

 

基本的に家の塗装をする場合には災害による破損など特別な事情がない限り、「外壁だけ」や「屋根だけ」という選択肢よりも同時に行われる場合が多く、足場代や人件費なども同時に行うほうが得であるために、多くの家主は塗装を外壁と屋根とを同時に行います。

 

もちろん、外壁と屋根の塗装工事を分けて行うこともありますが、この場合にはトータルコストで足場代や人件費など、重複してかかる分を節約できないという点も知っておくべきです。

光触媒塗料は価格と欠点を理解して使うこと

ここまで見たように光触媒塗料はまだまだ登場したばかりの塗料であることを考えると、欠点があっても仕方ないということになります。

 

ただし、施工の値段自体がそれほど高くなければ問題ありませんが、実際には外壁塗装でどの塗料を選択するかを考えるほどの値段差になりますので、光触媒塗料の利点だけを見て塗料選択を考えるようなことは無いようにしたいものです。

 

光触媒塗料自体は確かに防汚機能も認められている点がありますので、今後一般的に使われる塗料となりますが、まだまだ時期的には早いこともあっておすすめとしてはシリコン塗料で、メンテナンスサイクルを合わせてリスクを抑えながら家の補修をしていくことが良いと考えています。

 

大手3大メーカーから光触媒塗料がリリースされたり、屋根用の光触媒塗料がリリースされる可能性も十分にありますので、そういった将来の変化も考えたうえで塗料の選択をしてください。

 

以上、「光触媒塗料の価格と欠点」でした。

 

お役立ていただければ幸いです。